悪路

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いや、それ以上だ! 「何だッ、これ」 まるで怪獣映画、戦争映像のような描写で遠くのビルからは煙が出ており旅人を乗せた飛行機は墜落。人々は逃げ、車は動かず故障していっている。 それに召喚させたであろう魔物やモンスター、悪魔魔法使い、鬼狂った殺人鬼、見た目悪く行動横暴に暴れ回っている。 気付いたらそんな状況に瞬時に変わっており、それは"また"その場で立ち尽くした。ヘコたれ逃げる気力も誰かに助けを求める声すらも失わられる程、恐怖で怯える。 震えていながらも町中こんな状況ならきっとパートの母さんも会社にいる父さんも...とにかくお互いの安否確認の為に連絡を取る事に。連絡端末機を鞄の中から取り出したが、電源が入らない。 充電は十分にあったはず。きっと電波障害だ。飛び回る魔獣や魔法使いが電柱にも当て電気が通らないようになったんだ。 「そんな...」 絶望しかけていた。そして自分に己の愚かさと、今朝母さんに言われたバカで、貧弱で、弱くて、マヌケで、小心者で、何1つ良い所がないオレがヒーローなんて、確かに無理だ。皆無に近い。なりたいだけではなれるわけではない事くらい分かっているけど、いざこんな状況になっても何も出来ないのならなる資格は無い。 ほら、モンスターが近くまで来た。小さいが生身の人間のオレが何も抵抗と逃げも戦いもしなければ簡単に...死ッ、 「!?」
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