人間

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テレビで見る"悪党"が現実世界に、目の前にいる。 道路は遮断され、人々は斬殺されたり生け捕りされたり、町中はパニックになり一般の警察もいとも簡単に殺された。 そこでヒーロー、戦闘隊、戦士、言い方は様々だが正義の味方が助けてに来てくれた。 死者は出なかったわけではない。でもあれほどの襲撃だったのに負傷は意外にも少なく、すぐに悪党は退散したそう。 横断歩道の前で立ち尽くしたオレは何も出来なかった。逃げる事さえも。 怖くて恐怖に包まれ衝撃な場面ばかりで頭が混乱していた。その時にモンスターに狩られそうになった時、助けてくれたのがヒーローだった。 甲高い声で笑いながらモンスターをすぐ返り討ちにし、オレに駆け寄り心配する声を掛けてくれて安否を確認してくれた。 そしてまたキラキラとした笑顔で他の襲撃を受けている人達の所にすぐさま向かって行った。 優しく暖かくそしてとびっきりの笑顔。全てがカッコイイ良かった。ただただカッコイイだけではない。イケメンで声も良く、モンスターを返り討ちする姿すらもカッコよかった! まさにオレの憧れ!弱くて臆病なオレにも優しく助けてくれて見た目も中身もカッコイイヒーロー! あぁ〜思い出す度に痺れるな〜。 確かあの時ようにこの横断歩道で信号待ちをしている時... (追撃音) 「えっ!?」 目の前で車が電柱に追撃した。それだけではない。大きなモンスターに潰された車や、不気味な魔法使いが無砲座に魔法をぶっぱなしたり、怪物が暴れ回り建物破壊したり、まるで、あの10年前...そのものだ。
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