2章 お誘い

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2章 お誘い

記者会見が終わって1か月後、龍彦は沙絵にメールを送ろうと、パソコンの画面をじーっと見つめていた。 いつもなら気楽に「飲みにいこうぜ!」と誘えるのに、深夜の会社に女性を呼び出すのは、かなり難しいこと。 悩み続けているところに一件のメールが届いた。 「たつひこちゃんのことだから、沙絵ちゃんを誘うメールの内容に困ってるかなって思って考えておいたわよん♪ よかったらこのまま使ってね♡障害者雇用担当 管理責任者 池中栄策」 龍彦は、すぐに栄策から送られてきた沙絵に送るメッセージの内容を確認した。 “沙絵ちゃんの都合のいい日に、会長の供養を栄策たちとみんなでしようと思う。せっかくだからジャッカルでやろうと思うんだけど、沙絵ちゃんこれないかな?この数年色々あったけど、沙絵ちゃんが言った通り、ちゃんと供養しよう。だけど、そのためには、妻だった沙絵ちゃんにもきてもらいたい。お願いします。” 「はぁ〜…よくできてるな〜。いつ考えたんだ。…早速このままコピペして使わせてもらうわ」
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