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数日後、栄策の手元に、智則の運転免許証が届いた。
免許を見る栄策の目は、仕事でもプライベートでも見たことがない神聖さがある。
栄策の近くには、智則もいた。
「俺の運転免許証…」
栄策と智則は2人してブツブツと、栄策のデスクで喋りはじめた。
「お守り替わりに持っている人もいるけど…沙絵ちゃんはなんで免許証に気づいていなかったのかしらね。すごい骨壺大切に持ってたわね~」
「遺影や遺骨に念が入っていると思っていたんじゃねーか?」
「遺骨には念は入ってないのよね~。故人が一番大切にしていたものに入るの。それを持っているだけでも違うのよね」
「これ、どうするんだ?」
「暫くワタシが肌身離さず持って、それから沙絵ちゃんにお返しします~」
智則は少し引きつつも、栄策に自分の運転免許証を預けることにした
宗教によっても違いがあり、死者の魂や念に関しては諸説あるが、遺灰や遺骨には故人の念は宿らないと言われている。
故人の念が一番入るのは、故人が生前一番大切にしていたものに宿るという。
(信じる信じないは読者様次第になります)
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