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「会長の運転免許証…生前とても大切にしていた物みたいね」
沙絵は、ウインナーコーヒーを一口飲んで、心と体を落ち着かせて、大きく息を吐いた。
それから、生前の智則との思い出を、懐かしみながら話し始めた。
「そうなのよね。いつもお財布に入れてて…大型自動二輪とかあるでしょ?バイクが好きで、よく後ろに乗せてもらってたの~♪」
「そうだったの〜。ワタシと同じね☆見てみて♪」
桃色のお財布から出てきたのは、栄策の運転免許証だった。
智則と同じ、免許区分に大型自動二輪が入っていた。
「えぇ〜!2人ともすごーい!」
「ふふふ…笑 今度後ろにお乗せしましょうか?」
「いいの?ヘルメットあるから持っていくね!」
キャッキャと子供のように喜ぶ沙絵を見ながら、栄策はカフェオレを一口飲むと話を戻した。
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