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智則“俺なりの償いです。生きてる時にちゃんと沙絵と向き合えなかったから。今更遅いって言われるかもしれないが…”
泣き虫沙絵の涙腺は崩壊しかかっており、人目を気にせず涙が溢れ、ポツポツスマホの画面を濡らした。
沙絵“智則さんと…お話してる?…今更なんてことないよ…”
智則“相変わらずすぐ泣くな…それと、沙絵は本当に優しい”
沙絵“これからもお話してくれますか…?”
智則“もちろんだ。今まで話せなかった分、たくさん話そう”
沙絵は嬉しさのあまり、泣きながら智則の運転免許証を頬に当てた。
ハンカチで涙を拭いて、2杯目のコーヒーを注文した。
沙絵が注文したのは、智則が好きなキリマンジャロコーヒー。
沙絵“これ、一緒に飲んでたよね〜。香りもいいし好きな味~”
智則“そうだったな。一緒に飲むのも久しぶりだな”
コーヒーを何口か飲むと、沙絵は
沙絵“2人でお話できるようになったのは、栄策さんのおかげだね”
智則“ははは、そうだな。今度お礼しとこう”
「栄策さんありがとう。また智則さんに会わせてくれて…♪」
智則の運転免許証を何度も頬に当て、幸せそうな表情を見せる沙絵だった。
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