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「あの、どうしたら通して貰えるんですか?」
ちょっと先の湖に生えている植物を取るだけなのに、チェルシーはもどかしかった。
そうだなぁと、衛兵は懐から手帳を取り出すと、ペラペラとめくり始めた。
「毎月10日〜20日は王国からモンスター討伐隊が派遣されるから、その10日の間は通すことができるよ」
「そんなぁ…今日は25日じゃないですか」
えーそんなのひどいーとチェルシーは口を尖らせていた。
「あとは、冒険者を雇うっていう手もあるよ?君の護衛をする冒険者がついているのであれば、ここを通すことができるよ」
冒険者は酒場で雇うことが出来るから聞いてみたらいいよと、衛兵は教えてくれていた。
チェルシーは来た道を戻り、酒場に急いだ。
「おはようございます」
あれ?と酒場の主人はチェルシーを2度見した。
「チェルシーちゃん今日くる日だったっけ?ん?だとしても、くるの早すぎない?」
「私が朝来たらダメなんですか?」
酒場の主人は、手のひらをこっちに見せて振りながらいやいやとチェルシーの言葉を遮った。
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