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悪い人じゃなさそうだけど…
冒険者じゃないって言ってたけど、大丈夫かなぁ?今日はツユクサ諦めたほうがいいかなぁ。
チェルシーはそんなことを考えながら、歩いていた。出入り口が近づいてくると、アルバは歩みを早速め、衛兵の1人に近づいた。
チェルシーは、急にどうしたんだろうと思いながら見守っていると、アルバはフードとマスクを取って衛兵になにやら耳打ちしていた。
話が終わったようで、アルバはまたフードを被り直し、チェルシーの方に寄ってきた。
「通っていいってさ。よかったね」
え?なんで?アルバさんって何者なんだろう。うーん…まぁ、湖はすぐそこみたいだし、大丈夫かな。
チェルシーは不思議に思ったが、こんなにニコニコしているアルバなら大丈夫だと思い直し、ついて行った。
「あ、そうだ!チェルシーちゃん」
前を歩くアルバがくるりと踵を返し、チェルシーの顔を見た。
「この先はモンスターが出るから気をつけて。俺の後ろに隠れとけば大丈夫だからね!」
「はい。ありがとうございます」
アルバが両腕でペケをしながら、敬語なし敬語なしと合図しているのを見て、チェルシーはハッとしてありがとうと言い直していた。
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