課題

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  チェルシーは家に戻ると、湯に浸かった。街の外で受けた獣の臭いを、すぐさま洗い流したかったからだった。  わかってたことだけど、私にはモンスターを倒す力はほとんど無い。冒険者を雇えばいいと衛兵は言っていたけど、元来身を守る術を身に着けなければこの先やっていけないな……。  チェルシーは浴槽の中でふぅとため息をついていた。  かごからツユクサなどを取り出して、荷物の整理していると、またお腹がぐぐーっと鳴った。  結局食べなかったパンをかじろうかと思ったが、ちょうどお昼時も過ぎているし今思ったことも相談したいしと酒場に向かうことにした。  思い出したかい〜 あの平和な日々を〜 豊かに暮らしていた我々の国〜  でもいまはどうだい〜 租税に苦しみ〜 王は我らを〜 見捨てたのか〜   勇者はお荷物! 結局魔物も減らず! 我々の血税で左うちわ〜  この国の未来は〜 若者のためにある〜 今こそ立ち上がれ〜 訴えよう〜 ♪  「おいおい、まだその内容を歌うのは早いよ」  酒場の主人は苦笑いをしながら、吟遊詩人にはちみつジュースを運んでいた。お昼過ぎだからか、客はこの吟遊詩人とポツポツしかいなかった。
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