1章

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佐渡はここで顔を合わせるのは 気恥ずかしい気がした、しかし立ち去るのも 変に思われるだろう、 あとは気付かれない事に 期待するしかないだろう。 しかし、そんな期待は裏切られるのが世の常 会計が済み、振り返る美香の視界に 佐渡が入る 「…あっ!?……」 それ以上、言葉の出ない美香 「いや~あははは、どうも」 何ともバツが悪いと思った佐渡 頭を買いながら愛想笑いするしかなかった 「あっ、いえ先程はありがとうございました …この辺りにお住まいなんですか?」 当たり障りない事を言う美香 「あーええ、はい、そうです。」 人差し指を立て上を指差す佐渡 このコンビニの上はマンションになっている その一室が佐渡の家になる。 「えっ?‥‥あっあの…私も…なんです…」 こういう時はお互い気まずいものだ 美香は佐渡の買い物かごに目が行き 「あっ、どうぞ…」 とレジの前を空ける 佐渡も 「あっ、はい、じゃあ…」 とカゴをレジに置いた
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