1章

2/12

17人が本棚に入れています
本棚に追加
/32ページ
そして右手を握り中年男性に殴りかかる 顔面、めがけて 当たる!そう思い美香は目を瞑り 顔を逸らした 拳が顔面に当たる音が………しない? 周りからも悲鳴も聞こえない 恐る恐る目を開ける美香 そして見た光景は 中年男性が医大生の右手首を掴み その右腕を腰に巻くようにしていて 中年男性の左腕は 医大生の首に巻き付いている 何が起こったのか分からなかった 中年男性は、その体勢のまま医大生に囁く 「君さ大学生だろ?あんまり、おいたが 過ぎると退学になるよ?」 美香には聞こえない囁き 「……はぃ…すみませんでした…」 医大生は力なく謝罪する、それを聞いて 納得したように解放してやり 肩に軽く手を置き美香の方に向き直らせる 意図を察して医大生は深く頭を下げ 「…迷惑かけて、すみませんでした」 と美香にも謝罪した 「…あっ…うん…もう、いいよ…」 呆気に取られたまま謝罪を受け入れた美香 それを聞いて 医大生は足早に立ち去って行った
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17人が本棚に入れています
本棚に追加