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こうなることが、全くの予想外というわけではなかった。
服の下を弄る手がぴたりと止まる。見上げた先の彼は、何故だか目を眇めていた。
たくし上げられ剥き出しになった博臣の腹に、はあ、と重い溜め息が落とされる。
当たり前だが、質量なんてないはずなのに、ずしりとした感覚を覚える。
「あんたさぁ……んー、まあ、いいや。だってさ、俺がシャワー浴びてる間に逃げられたらイヤじゃん」
「そんなこと……ない」
「本気で言ってる? ……今日は、全部するから。泣いても止めてやらない」
「……っ。あっ」
腹部を撫でていた手がするりと落ちていき、下生えを悪戯になぞってから、まるで見せつけるように自身を手の内に包み込んだ。
「煽られたんだから、その分応えないと……ね?」
会話の繋がりが見えないことに疑問を浮かべたが、頭の中の思考はすぐに崩れた。
薄ら寒い空気に晒されて芯をもった乳首を、空閑は唇と舌でぐにぐにと刺激する。
それなのに、握られたペニスには少しも愛撫を与えられず、ちぐはぐな感覚に身悶える。
「ん、ん……っ。あ、あぁ……!」
「守屋さんかわい。ここ、めちゃくちゃドクドクしてる」
「ちが……空閑くんが胸ばっかりするから……」
「乳首で感じるのは本当なんだ? 守屋さん正直だね」
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