秘密の関係はじめます

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*** 「あんた、怖くないの?」 2年3組。 そう書かれた教室に入ると、先に登校していたらしい黒髪ポニーテールの彼女──小林(こばやし)樹里(じゅり)が不審そうな顔で出迎えてくれた。 「なに?」 と首を傾げた私だけど、彼女の視線を見てすぐにわかった。 「あー、彗のこと?」 「そーそー」 私たちが見つめる先は、窓から見える廊下。 で、友達3人と喋ってる、彗。 彗は2組だから、残念ながら私とは別のクラスなんだよね。 「市ヶ谷くんってさ、なんか畏れ多くて近寄れない感じがするのよねー」 「なにそれまたその話ー?」 樹里とは高一からの付き合いだけど、今でも私と彗が一緒に登校してることが信じられないんだって。
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