2人だけの初めての夜

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2人だけの初めての夜

ずっと、こんな日を待っていた。 星轩 (シンシュエン)を抱きしめ、細い身体に自分の痕跡を残す。 身体中に口づけの雨を降らせ、紅く色づく花弁を散らしたい。 そんな妄想をして眠れない夜を幾日も過ごした。 今夜、生まれて初めて好きな人を自分腕の中で啼かせたい、星轩 (シンシュエン)の喘ぎ悶える声を聞きたい。 そんな淫らな気持ちでいっぱいだった。 何も知らない星轩 (シンシュエン)は、冷たい水で喉を潤しながら、僕の部屋へ来た。 「凛太郎(りんたろう)、お水は?」 「もう飲んだ」 「星轩 (シンシュエン)、来いよ」 もう既に気持ちも身体もいっぱいいっぱいの俺は、上ずる声で星轩 (シンシュエン)を呼んだ。 ゆっくりと星轩 (シンシュエン)のシャツを脱がし、スエットも下着と共に下ろした。 星轩 (シンシュエン)が身につけているのはシルバーのペンダントだけになった。 「凛太郎(りんたろう)、恥ずかしい。僕、始めてなのに・・・・・」涙目で睨む星轩 (シンシュエン)が、掴まれていた両手を離した。 「俺は意地悪か?」 星轩 (シンシュエン)が心配そうに覗き込むように俺の顔を見た。 「・・・・・優しくしてほしい」 「わかった」 目の前に浮かんだ甘い微笑みに、俺の胸もきゆっと甘く引き絞られる。 とろけるような眼差しに、加虐的な気持ちになってしまう。 初めてだと言う星轩 (シンシュエン)に忘れられない快感を与えたい。 「お前をもっと味わいたい」 キスを繰り返しながら、掠れた声が言い、胸を弄っていた手をするりと下へ流した。 星轩 (シンシュエン)の足元へひざまづくと、ためらいなく星轩 (シンシュエン)のペニスを口に含んだ。 既に勃起したペニスを根元まで呑み込み、強く吸った。 舌先でちろちろと鈴口を刺激する。 巧みな口淫で、星轩 (シンシュエン)はあっという間に達した。 「星轩 (シンシュエン)?」 溢れた涙に少し心配そうな顔をすると、星轩 (シンシュエン)は微かに頬を緩ませ、頬を撫でる手をギュッと握った。 「星轩 (シンシュエン)可愛いよ」 そう囁くと星轩 (シンシュエン)の体の上におおいかぶさるような体制で、初めての場所に長い指をゆっくりと挿入し、小刻みに動かした。 星轩 (シンシュエン)が喘ぎ声を上げながら絶頂した。 直接的で強制的な快感で、星轩 (シンシュエン)の下半身を痺れさせる。 ついさっき達したばかりのペニスは、あっという間にまたイってしまいそうになっていた。 星轩 (シンシュエン)が達した瞬間、ペニスを最奥に深く挿入し、それと同時にその奥に大量の熱い精子を注ぎ込んだ。 星轩 (シンシュエン)の荒々しい息遣いに、切ない吐息のような声が混じり始めた。 「星轩 (シンシュエン)・・・・・すごく・・・いい・・・・・・・」 さらに激しさを増す腰の動きに、涙が出るほどの刺激と、意識が飛びそうなほどの快感が俺の身体を貫いた。 一度大きく身震いしてから動きを止め・・・・・そして星轩 (シンシュエン)の中に、どくどくと何度目かの熱いものを吐き出した。
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