188人が本棚に入れています
本棚に追加
やっぱり蓮音は凄い
より深い触れ合いを求めるように、僕の背を抱く腕に力が籠るのを感じた。
その先を覚悟して身を固くした僕に、蓮音が言った。
「彪、俺は絶対お前を泣かせたりしない」
その声音に温かで優しいものを感じ、胸がじんわりと熱くなった。
こうして向かい合い真顔で言われると、その言葉が胸の中に真っ直ぐに届いた。
うなじを柔らかく喰みながら、蓮音は無言で愛撫を続けた。
唇からは荒い息と甘い嬌声が漏れ、やがて耐え切れないほどの快感が身体を駆け抜けた。
これまで僕の恋心はいつもひっそりと芽生え、同じだけ消えていた。
長い指が身体の奥へと入ってきて、期待にゾクリと背筋を震わせた。
猛ったペニスが窄まりに押し当てられた。
信じられないほどの快感が頭から足の先まで駆け巡る。
待ちに待った悦びが、身体中を駆け抜ける。
根元までペニスを突き立てると、そこからは容赦なく腰を打ちつけた。
感じる部分を幾度も突かれ、直ぐに射精してしまった。
溺れるような感覚に僕ははたまらず蓮音の逞しい身体を抱きしめた。
蓮音の身体が震え、身体の奥に熱いものが流れ込むのを感じた。
身体を貫く熱い感覚に身も心も震え、愛しい人と抱き合う幸せを噛み締めた。
僕たちは無言のまま抱き合った。
そしてどちらからともなく顔を上げ、お互いに啄むようなキスをした。
蓮音はしばらくの間、僕を抱きしめていた。
「ありがとう」
ぽつりと蓮音が言った。
顔を上げると蓮音は甘く優しく微笑むと僕の鼻にキスをした。
「お前を好きでよかった」
鼻の奥がツンと痛くなった。
ギュッとしがみつくと、蓮音は嬉しそうに笑った。
それからさらりと僕の髪を撫でた。
蓮音の力強い腕が自分を抱き寄せたのを感じながら、瞼を閉じ優しい眠りについた。
最初のコメントを投稿しよう!