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四人で
授業が終わって学食へ急ぐと、彪が窓際の席で待っていた。
「彪」
「匠君一人?」
「うん、新名も星轩 もまだ来てないな」
「僕が一番だった」
「そっか、何食べる?」
「そうだね・・・・・揃ってから決めよう」
「星轩 って、いい奴だろ?」
「可愛い人だね、優しそうで綺麗な笑顔だし、匠君が好きになるはずだね」
「彪がそう言ってくれて嬉しいよ」
自分の好きにはなった人を、彪や新名に認めてほしいと思っていた。
「彪、匠、お待たせ」
「蓮音、星轩 君と一緒だったの?」
「入り口で一緒になった、なっ!星轩 」
「座って、何食べる?」
「星轩 は?」
「僕は、おすすめにしようかな」
「じゃぁ、俺も」
「彪もそれでいい?」
「うん、同じで」
「じゃぁ匠、行こう」
俺と新名でランチを運び、四人揃って同じものを食べる、そんな機会が来るなんて思ってもいなかった。
「ね、星轩 今度僕と匠君の部屋に遊びにおいでよ」
「いいの?行きたい」
「彪、俺も」
「蓮音も来る?匠君いいかな?」
「勿論、今度四人で晩御飯食べよう」
「お前達、あの部屋は二人以外は入れないとか言ってなかったか?」
「・・・・・そうだけど、蓮音と星轩 は特別だよ、ね、匠君」
「そういう事にしよう」
彪や新名が初めてとは思えないほど、星轩 と親しく話すのが嬉しかったし、星轩 も二人と普通に話をしていた。
まるでもう何年も前から仲のいい友達だったように思えた。
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