星轩への想い

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星轩への想い

星轩 (シンシュエン)と同じ気持ちだと分かってから益々想いは募り、片時も離れたくないと思いながら、二人だけの時間は中々取れなかった。 星轩 (シンシュエン)は時給のいい土日の夜のバイトと、週に3日のバイトを入れていた。 店で顔を合わせることはできても、二人だけで逢う時間は無く、逢っても寮までの僅かな時間だけだった。 少ない時間にお互いを求め合い、別れ際の抱擁とキスを繰り返した。 星轩 (シンシュエン)の全てが欲しいと熱望しても、時間も場所も無く星轩 (シンシュエン)の細い身体を抱きしめて、お互い熱くなった身体を無理矢理引き離す毎日だった。 だが、8月になれば大学は長い夏休みに入る。 星轩 (シンシュエン)は夏休みも帰国する事なく、バイトを続けると言った。 国費留学生の星轩 (シンシュエン)にとって、二学期の授業をより充実させるためにも、夏休みのバイトは欠かせないものだった。 それでも、授業が無い分二人の時間は確実に増える。 夏休みを前に、学校やバイトで顔を見るだけの時間を大切にしながら、彼への気持ちは募っていった。 彼が男同士の恋愛をどう思っているのか、キスは嫌がっているようでもなく、抱き合った時の感じも良かった。 自分がこれまで女子との付き合いしかしてこなかったくせに、(あや)を好きになった事で男同士の恋愛も抵抗を感じなくなっている。 男を相手にセックスした事はないが、(あや)なら抱けると思ったし、星轩 (シンシュエン)の事も抱きたいと思っている。 それは男とか女の問題じゃなく、好きだから自然と生まれる感情だった。 星轩 (シンシュエン)を抱きしめ、キスを繰り返せば自然と身体は反応するし、もっと彼を欲しいと思う。 彼が自分に抱かれる事で幸せだと思って欲しかった。 星轩 (シンシュエン)は、もしそうなった時、自分を受け入れることが出来るのだろうか? そしてその事をどう思っているのだろうか? 初めて恋愛した男子のように、彼とのこれから先のことが、不安で堪らなかった。 拒絶されたら、嫌悪されたらと思うだけで不安に苛まれ、キスすることでさえ躊躇する自分がいた。 れっきとした男子の星轩 (シンシュエン)が、男に抱かれる事をどう思うのか知りたかった。 キスすら初めてだと言った星轩 (シンシュエン)の事ばかりを考えて毎日が過ぎていく。
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