70人が本棚に入れています
本棚に追加
お茶はカモミールティーらしい。このお茶ってお客さんにしか出さないお茶じゃなかったかしら?
私ってそんな扱い受けていいの?
アリシアは気持ちが悪いと思いながらもそのお茶を頂く。
「すごく美味しいです。ありがとうございます」
「とんでもない。こちらこそアリシアには感謝する」
「そ、そんな…お礼なんて。国を救うためですから」
アリシアは照れ臭くて肩をすくめた。
そこに昼食が持ってこられた。
サンドイッチやスープ、ハムのソテーやチーズにサラダやフルーツまで添えてある。
「こんなに?ほんとにいいんですか?」
アリシアは目を丸くする。だってここでの食事はいつも粗末なものだったから。
「もちろん。これから祷りを捧げるためにはしっかり食べておかなくては。なぁアリシア。さあゆっくり食べなさい」
大司教はアリシアに柔らかなともいえる微笑みを向けた。
その微笑み何だか気持ち悪いですよ大司教。そう心の中で突っ込みを入れながら。
「そうですね。では、遠慮なくいただきます。あの大司教は?」
「私は後で頂くから、気にするな」
「そうですか。では…」
最初のコメントを投稿しよう!