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「ええ、ではさっそく。アリシア、あなたはマイヤさんに聖女の仕事を引き継いで下さい」
「副司教様、引継ぎはなくても結構ですわ。わたくしこれでもいつもアリシアさんのお姿を見ておりましたからやり方はすべてわかっていますの」
マイヤは公爵家の令嬢らしい物言いで自信たっぷりにそう言った。
だが、マイヤの精霊の力は思っていたほど強くはなかった。
なのにマイヤはそれを認めようとはせず頑なにアリシアの協力を拒んだ。
いいじゃない。マイヤがそう願ってるんだもの。
もう、絶対に知らないから!
一日だって早くこんな所から出て行ってやるんだから!
それに今までずっと我慢して来たことをやってみたい。
アリシア。25歳のしてやっと自立を目覚めた日であった。
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