必要な能力

5/7
前へ
/45ページ
次へ
4月27日(土) 帰り道 部活仲間男声ボーカルの人、将斗(しょうと)くんが僕に間違えた情報を伝えてしまったことで、将斗くんがお詫びしたいとのこと。 私は大して、気にしないのだが・・・。 夜宵:帰り道にいいもの見れたけん大丈夫w ちなみに帰り道、花火を見れたのです。 将斗:いやさせてもらいます ・・・・・? 夜宵:んー?じゃぁよろしく? ・・・どうしてそこまで、必死になってくれてるんだろう。 私は、そこまで引き摺りはしない。そもそも、これは将斗くんだけに非があるわけじゃない。 私が再確認しなかったのと、1人だけに聞いていたこと。もっと他の人に情報を集めていれば、間違うことは無かった・・・。 ということは、将斗くんがそこまで気にすることでは無い。 将斗:やらせていただきます でも、彼がこの感じだと、きっと引き下がらない。 ・・・・・それなら、受け入れてもいいんじゃない? 夜宵:はーい 何をしてくれるのかは分からないけれど、それでも、彼がそこまでしがみつこうとしているなら、それを無下にするのは失礼な行為だ。 仮に何か用意しようとしてくれてるなら、それこそ私は彼の厚意を無下にしている。 なら私は、彼がしてくれることをありがたく思うべきじゃないか。 ──そもそも、彼に対して何か疑う必要などない。 将斗:何か希望はあります? でも、どうしてそこまでしてくれようとしているのか、私は気になる。 夜宵:うーん・・・ それより、何をお願いしよう・・・。 欲しいものが思いつかない。欲しいものがないのかもしれない。 ──だからといって適当に言ってしまえば、困らせることになるかもしれない。 ・・・素直に言う他ないだろう。 夜宵:ごめん、色々考えたんだけど、何かしてほしいっていう希望がない・・・ 将斗:嬉しく思えるようなプレゼントにします 夜宵:ほんと?ふふ、ありがとう ──演技に聞こえたかな。「ふふ」は蛇足だったか。 ・・・・・・どうして、そこまでしてくれるんだろう。
/45ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加