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4月27日(土) 帰り道
部活仲間男声ボーカルの人、将斗くんが僕に間違えた情報を伝えてしまったことで、将斗くんがお詫びしたいとのこと。
私は大して、気にしないのだが・・・。
夜宵:帰り道にいいもの見れたけん大丈夫w
ちなみに帰り道、花火を見れたのです。
将斗:いやさせてもらいます
・・・・・?
夜宵:んー?じゃぁよろしく?
・・・どうしてそこまで、必死になってくれてるんだろう。
私は、そこまで引き摺りはしない。そもそも、これは将斗くんだけに非があるわけじゃない。
私が再確認しなかったのと、1人だけに聞いていたこと。もっと他の人に情報を集めていれば、間違うことは無かった・・・。
ということは、将斗くんがそこまで気にすることでは無い。
将斗:やらせていただきます
でも、彼がこの感じだと、きっと引き下がらない。
・・・・・それなら、受け入れてもいいんじゃない?
夜宵:はーい
何をしてくれるのかは分からないけれど、それでも、彼がそこまでしがみつこうとしているなら、それを無下にするのは失礼な行為だ。
仮に何か用意しようとしてくれてるなら、それこそ私は彼の厚意を無下にしている。
なら私は、彼がしてくれることをありがたく思うべきじゃないか。
──そもそも、彼に対して何か疑う必要などない。
将斗:何か希望はあります?
でも、どうしてそこまでしてくれようとしているのか、私は気になる。
夜宵:うーん・・・
それより、何をお願いしよう・・・。
欲しいものが思いつかない。欲しいものがないのかもしれない。
──だからといって適当に言ってしまえば、困らせることになるかもしれない。
・・・素直に言う他ないだろう。
夜宵:ごめん、色々考えたんだけど、何かしてほしいっていう希望がない・・・
将斗:嬉しく思えるようなプレゼントにします
夜宵:ほんと?ふふ、ありがとう
──演技に聞こえたかな。「ふふ」は蛇足だったか。
・・・・・・どうして、そこまでしてくれるんだろう。
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