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ミキトはもう何をするべきか、考えられないみたい。無駄にシャワーとリビングを往復してる。
「良いから、まず連絡して謝りなさい」
メッセージでは、まどろっこしいらしく、電話を掛けた。♫〜⁉︎
聞き慣れた着信メロディーにフリーズするミキト。ユカちゃんがゆっくりと、ソファーから立ち上がり振り向いた。
「誰が般若の顔ですって」
「ギャー」
思わずスマフォと、パジャマのズボンを抱えて、ミキトは蹲ってしまった。
「良いから。アンタのパンイチなんか、見慣れてるから。一緒にお庭でビニールプールで遊んだじゃ無い」
アワアワして動けないミキトの横をすり抜け、ユカちゃんはいつものように、テーブルに座った。
「おばちゃまが、お茶を淹れてくだささるって。戴いてるから、シャワー浴びて来ちゃえば?」
「あ、う、うん」
「貸しイチね」
「か、か、貸しぃ〜⁉︎」
「そうよ、お迎えに来てくれるって言うから待ってたのに、来ないんだもん。心配して来ちゃったじゃん」
「お、おう」
「今日のお昼のタリーズのパスタセット、ミキトの奢りね。よろしく。」
どうやら小学生の頃から、力関係は変わって無いみたい。
ひとまず、めでたしめでたし。
さあ二人が出掛けたら、ユカちゃんママを呼んで、お茶でも飲もっと。
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