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鈴木くんも難しい顔になって黙っちゃった…。
その時、香澄ちゃんが言った。
「イベント自体には参加しなくても、千夜くんのプロジェクトの活動として警備で同じ部屋にいる事は出来るんじゃない?」
それだあー!
保のお話は聞けないけど、その姿を目に出来るだけで僕は嬉しい!
僕の顔を見てから、鈴木くんも言ってくれる。
「確かに万が一、内部分裂が勃発した際に、それを止められる人物が何人かいた方が良いでしょうね」
「保ー、僕を…僕達を守ってくれるー?」
僕達3人から言われて、保が今度は難しい顔をして黙った。
ちょっとの間、部屋の中はシーンとした。
保は香澄ちゃんを見ながら言った。
「わーったよ。チームリーダーに掛け合ってみる。あまり期待すんなよ」
香澄ちゃんを見ながらなのが、ちょっと妬けるけど2人は夫婦だから、しょうがないのかな…。
それよりも保が解ってくれた!
「やったあー!」
僕は鉛筆を持ったまま、万歳した。
「良かったですね、山村先輩!」
「千夜くん…♡」
「だから、期待すんなよって言ってるだろうが」
でも次の日、保から警護員って事でイベントに出ることが決まったって聞いて僕は舞い上がった。
イベントの日、コミュニケーション改善プロジェクト室。
「えっと…(マイクを調整する山村先輩)皆さん、今日はイベントに参加してくれてありがとうございます。司会の山村凌です。(ペコリ)」
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