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仲間割れ
それから僕は、部屋に戻って、寝る部屋でベッドにダイブした。
「わーい!お布団♡」
…疲れたなぁ。
色々な事があって、凄く疲れた。
僕は大きな欠伸をすると、ムニャムニャ…と、そのまま眠っちゃった。
『保ー!待ってよう!』
僕は、どんどん先に行っちゃう保の背中を追いかけようと一生懸命走ろうとするけど、足がもつれて前から転んだ。
『保ー!!』
僕は倒れたまま片腕を保に向かって伸ばすけど、保の姿は段々小さくなる。
『保ー!!置いてかないでえー!!』
僕は声を振り絞って保を呼び止めようとしたけど保は見えなくなっちゃった。
香澄ちゃんにも何も言わないで、何かを1人で抱え込んでる保。
どこに行っちゃったんだよう…。
2人で一緒に、ううん、皆と一緒に地球に戻りたいのに…。
保が何を考えているのか、僕には解んなくて悲しくなった。
「…!」
「…!!」
聞いたことの有る声が聞こえてきて、僕は目を開けた。
僕は涙が出ていたけど、それには気付かなかった。
覚えてないけど、何か凄い悲しい夢を見た気がする。
…お腹空いたなぁ。
そう思った時、隣の部屋から保と鈴木くんみたいな声がここまで聞こえてきた。
それもなんか2人共、特に鈴木くんが珍しく怒っているような…。
僕はベッドから起き上がると、そおーっと声が聞こえる部屋へのドアをちょっと開けて覗いてみた。
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