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保の謎2
「それは…もろは…香澄さんが関係していますか?」
「ううん…。香澄ちゃんも知らないことがあるみたいなんだ…」
僕は香澄ちゃんとの話を鈴木くんにもお話した。
すると、どうしたのか鈴木くんの顔が強張った。
鈴木くんは僕に話そうか止めようか考えていたみたいだけど、やがて口を開いた。
「これは、僕の憶測に過ぎません。そう思って聞いてください」
「う、うん…」
鈴木くんの真面目さが、なんか聞いても言っちゃいけないように感じられて、僕は緊張してきた。
鈴木くんが話し始める。
「千夜くんは高校1年の途中まで山村先輩と同じ部活に入っていましたよね?」
「うん!」
鈴木くんの言う通り!
僕が2年生、保が1年生の時に、僕達2人は料理部に入っていた。
でも、どうしてなのか保は1学期の途中から部活に来なくなった…。
「ですが、千夜くんは部活を退部しました。それは…佐藤(さとう)先輩が関係していると僕は思っています」
ゾワワワー…と僕の背中が震えた。
佐藤吾作(さとうごさく)先輩は部活の先輩で僕は先輩に…階段から突き落とされた。
その時の記憶が戻った時、保と鈴木くんが支えてくれたお陰で僕は料理コンテストにも参加出来たんだ。
そして、その時に調理師専門学校の偉い人にスカウトされて、僕は高校を卒業した後そこに通ってた。
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