地球へ

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地球へ

「えっ?!あ、ま、間違えました!」 僕の返事に部屋中にドッと笑い声が起きた。 そして、それから月日は流れて、僕達は火星に向かった宇宙船で再び地球に戻る事になった。 僕達は結局、家族や友達と会えなかったから、地球に着いたら、それぞれ別れて探す事になった。 宇宙船の中で保達と集まる。 「みんな、ついに地球に帰るんだねー。長かった火星での生活もいい思い出だけど、やっぱり地球で又パパママ忍と暮らしたいなぁ」 皆で来た時と同じように窓から真っ暗な宇宙を見ながら、僕は言った。 隣にいる保が僕の頭に手を乗せる。 「山村、それぞれが火星で築いてきた経験や技術が地球復興に活かせたから帰れるってことだ。帰るなら、俺も親父や田中達を探してみるつもりだ」 保は反対隣の香澄ちゃんの腰を引き寄せて、「結婚の報告や孫の顔も見せてーしな」と香澄ちゃんの方を向いて言った。 香澄ちゃんは、赤ちゃんを抱き抱えていた。 赤ちゃんは女の子で、名前は雅(みやび)ちゃんっていうんだって。 香澄ちゃんは、保の胸に頭を寄せた。 「千夜くん…皆。地球が又、緑豊かな星になっていると嬉しいわ。それに、お父さんとお母さんも雅の顔を見れば喜ぶと思うの」 「香澄、名前」 「えっ?雅が良いって千夜くんが言ったんでしょう?」
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