プロジェクト、発動

3/11

9人が本棚に入れています
本棚に追加
/43ページ
小川先生は一瞬キョトンとしたけど、直ぐに笑顔になる。 「具合が悪い訳じゃなくて良かったわ。後、偉い人ではあるけど、チームリーダーね?リーダーの話を解り易く私から話しましょうか?」 「お願いします!小川せんせぇ!」 僕はせんせぇが言ってくれたことに助かったーと思って、勢いよく頭を下げる。 と机の角に頭をぶつけた。 「いたっ?!」 「あら、大丈夫?」 小川せんせぇが僕の顔を覗き込んでくる。 大人らしい綺麗な顔に僕は顔がカアーッとなるのを感じた。 「だ、大丈夫です!」 「そう?でも顔が紅いわ。熱があるのかもしれないわね…」 小川せんせぇが心配そうに僕のおでこ目掛けて、白くて小さな手を伸ばしてくる。 僕は恥ずかしくなって、椅子ごとズササササー!とせんせぇから距離を取った。 「山村くん?先生、何かした?」 せんせぇは悲しそうな顔になる。 ま、まずい! 僕は慌てて首をブンブン横に振った。 「な、何もしてません!熱もありません!」 「そう?具合が悪くなったら、直ぐに言ってね?それで、さっきリーダーが話していた内容はね、私達を避難させてくれた人達と話し合いをしましょうって事なの。地球に帰るのに何か必要な物や、することがあるかどうかってね?」
/43ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加