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火星へ
これは、少年少女達が年月を経て、大人になり、火星を拠点に、地球を復興し帰還する為に尽力する物語。
遥か彼方の未知へ、新たなる航海が始まったところから物語は始まる。
僕…山村凌(やまむらりょう)は、母校の心誠(しんせい)高校の文化祭に遊びに来ていた時に、シンセイタウンにぶつかった隕石によるパニックに遭って、生き残った人達と一緒に地球から一旦、離れた。
僕と、不良だけど格好良い♡千夜保(せんやたもつ)、頭が良い鈴木航(すずきわたる)くん、保の彼女の諸橋香澄(もろはしかすみ)ちゃんの4人は、マッド何とかっていう松田康二(まつだこうじ)博士に連れられて、宇宙船で火星に向かっていた。
宇宙船で宇宙食を皆で食べている時、博士が僕達に訊いた。
「皆…やっぱり、心配や不安があるって顔だね?」
僕は半べそをかきながら頷く。
「そうだよう!パパやママや忍(しのぶ←妹)が、どうしてるかわかんないんだよう?!博士ー…地球には、いつ帰れるのー?」
「それはまだ何とも言えないな…。火星で、そもそも地球復興の為の研究が出来るかも不明だし」
博士にもわかんないんだ…。
僕の頭の中に家族3人の笑顔が浮かんで消えた。
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