3人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ
そんなことを何回か繰り返し、やっと目的地のショッピングセンターにある少し高級そうなお店でボールペンを購入。
それで解散かと思いきや「次、いつ会える?」と別れ際に言われた言葉に僕は固まった。
「えっ……あの、どういう意味ですか?」
「ん、一人で巡るの疲れるからオトモってこと」
つけたような言葉に聞き返そうにも責める言葉が出ず。少し忙しいのでわかりません、としか返せなかった。
この日はなんとか振り払った。だが、僕はぶつかった時に“名刺”を渡したことを忘れており、あの時は運悪く自身の携帯番号を記載。
それに気づいたのが数日後。
ストーカーのように震えるスマホ。
着信ではないがメールが二桁。
それはもう鬱陶しかった。
一番嫌だったのは――『会社への電話』。
嫌がらせではない僕指名。
それが何よりも嫌だった。
『井瀬さん、会社に連絡されるのはご迷惑です。辞めてください。警察に言いますよ』
脅しが聞いたのか。
それ以降は来なくなった。
最初のコメントを投稿しよう!