黒猫クロと幸せのベル

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 優しい妖精の様子に、クロも話しかけてみようと思いましたが、ふと首をかしげました。  妖精が白猫たちに教えた方向がそれぞれ違っていたからです。  おかしいなあ、なんでだろう? と考え込んでいるとクロの体になにかがぶつかりました。振り向いてみると、そこには黒いカメレオンがいました。 「うわ! なんだ、猫か。びっくりした!」  カメレオンが大きな目と大きな口を開きました。 「あんた……光らないのか。いいね、ちょっと背中を借りるよ!」  ぴょんとクロの背中にカメレオンが乗りました。 「実はさ~、白猫の光から逃げてきたんだ。おいら明るい光が苦手で! おかげであんたにぶつかっちゃった! へへっ、おいら白猫は苦手だけど、黒いあんたは好きかも」  カメレオンはにやりと笑いました。 994a2b12-e238-4fef-a5a8-ae382b79e8f3
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