繰り返し

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小学校の卒業式。 6年なんてあっという間だ。 「ねえ」 「あ、いっくん。どしたの」 「君、名前なんていうの」 「...えっ..」 この数年間、いっくんが誰かと仲良くしてるところを見かけたことはない。 だからきっと、俺だけが友達。 ...と、俺だけが思ってる。たぶん。 そう思っていたのに、今日いっくんから初めて自分のことについて質問をされて、「こんなに一緒にいたのに俺の名前知らないのかよ」なんてことを思うこともなく、ただただ喜んだ。 「俺の名前はね、───」
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