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「……そっか」
スマホを見ても
当然だけど連絡はなくて。
「きっと、何か理由があったんだよ。亮平くんはこんなことするような人じゃないだろ?」
「……ん、ありがとう」
少しでも油断したら
溢れ出そうになる涙を必死に堪える。
言えなかった……
好きだって
亮平くんに伝えれなかった。
中学3年の夏。
こうして私の恋は
気持ちを伝える前に呆気なく終わってしまった。
「姉ちゃん……」
「大丈夫。うん、私は、大丈夫だから……帰ろっか」
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