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途中で身体の
成長が止まった私とは違い
悠太は
どんどん成長していき
高校に入学する時には
身長も力も全く悠太に敵わなくなっていた。
「ばーか当たり前だ。俺は男なんだから。いざって時に大切な人を守れるような仕組みになってるんだよ」
「そういう相手もいないくせに」
「……うるせーな。」
「ま、私も人のこと言えないけどね」
小さな声で
そう呟きながら酎ハイを飲んだ。
「なんだよ、お前まだあいつのこと引きずってるのか?いい加減忘れろよ」
「うるさいなー。……忘れたいよ私だって。忘れられるものならね」
忘れたいのに忘れられない……
前に進みたいのに前に進めない……
簡単そうで簡単ではない
8年前にやり残して置いてきてしまった恋の忘れ方。
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