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一ヵ月後。
俺の友人が、死んだ。
友人は、朝を抜く男だった。
昼休み、開けた弁当箱。
美味そうな、普通の弁当だったのだが。
「な、何でっ……何で!何で梅干しばかり入ってるんだ!!!」
友人は、梅干しが大嫌いだと言っていた。
待て、これは……。
身に覚えがある。
友人が、弁当箱を閉じる。
「食えねえよ」
「お、お前……」
嫌な予感が俺を襲う。
次の瞬間、友人はいきなり窓から落ちていった。
彼自身が、飛び降りた訳じゃない。
急に、飛ばされた。
驚いたように目を見開いて、彼は落ちた。
鈍い音が聞こえる。
窓の外を見た生徒の悲鳴。
そして……おれは、あの声が。
高笑いしているような気配を確かに感じた。
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