大正横濱恋物語〜海運王の不器用な愛〜

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 今でもまだ夢に見るの。  夢の中での私は決まって洋服を着て  貴方と一緒に大きな船で、この広い海の向こうへと乗り出すの。  そして貴方は決まって私の隣で  海と同じ青い瞳に優しい光を浮かべて  私に微笑んでくれる。  そんな未来は絶対にやって来ないと、分かっているのに。  或いは私が男だったら  籠の中から広い世界へと飛び出して  貴方と肩を並べる未来も、あったのかな・・。
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