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「……それにしても、悲しいよね。昔は優しかったお母さんが、今やあんなふうにな……あっ、ごめんねセリアちゃん! その、お母さんを悪く言うつもりじゃ……」
「……いえ、気にしないでくださいドローテさん」
失言だと思ったのか、慌てて謝意を告げるドローテさんに軽く首を振り答える私。別に、何も悪いことは言ってない。あれを見たら、そりゃあんなふうとか言いたくもなるよ。
ところで、ドローテさん――そして、サーシャも実際に以前の母を知ってるわけじゃない。以前はとても優しく、暖かな愛情を以て私に接してくれた――そう、二人に伝えただけ。そもそも、私達が知り合った時期から鑑みても、当時の母を知ってる可能性は皆無とは言わずとも限りなく低いだろうし。
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