春一番
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春一番
「え?」 間抜けな声が出る。自分の口からだった。 あと3秒。画面の隅に映し出されていた。 「えっとあの私も、ずっと応援していたので嫌いじゃない、ですっ」 回りくどい言葉だ。また自分の口からだ。勝手に飛び出した。勢いまかせだった。 画面の向こうの人物は笑っていた。にっこりと爽やかな笑みだった。手も振っていた。 こんなはずじゃなかったのに。暗転した画面に映った私は不安そうだった。
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