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不思議で不気味な村
私は、とある小さな村を訪れていた。この村の近くにある小さな鉱山で、未知の鉱石が発見されたと聞き、サンプルの採取に来たのである。
はっきり言って、村そのものに興味はなく、いくらかサンプルが採れればそれでよかった。だが、その光景が異様であったために、どうしても気になってしまった。
村の中央には、巨大な黒い石柱が聳え立っている。石造りの家々はそれを囲むように、同心円状に、極めて丁寧に、規則正しい配置で並んでいる。村の規模の割に、あまりにも密集しており、空き家もちらほら見えるが、それが取り壊される予定は無いのだという。
これからの行動予定を共有するついでに、村長に尋ねた。
「それにしても村長さん、ここはどうも不思議な場所だ。あのモノリスの如きものや、あまりにも整った区画、何か理由でもあるのだろうか」
「おや、村の歴史に興味がおありですか。さすがは学者の先生、勉強熱心でいらっしゃる」
「どうも」
「まず、あの柱ですな。あれは、魔女封じの要石なのです」
魔女。嫌な響きだ。魔女狩り、人類史における恥ずべき部分の最たるひとつ。そしてそれを正当化する考えは、基本的には廃れているが、このような土地ではまだ残っているのかもしれない。
だが、せっかくだ。詳しく話を聞かせてもらうことにした。
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