埴輪マン2 大和の苦悩

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僕は西条大和、帝都大学の三年生で考古学を専攻している。 しかし、僕は学生の他に正義のヒーローもやらなければならなくなった。 『行くぞ、大和!』 「変身!埴輪マーン!」 何度か戦闘しているが、正直逃げ出したい。 大声で掛け声を叫ぶ事で自分自身を奮い立たしている。 敵は『悪しき魂』と言う正体不明の黒い影だ。 人間に取り付き、破壊と殺戮の化け物に変えてしまう。 「ケッケッケッ… お前も灰になりに来たのか?」 この化け物は口から黒い炎を吐いた。 「うわぁ!」 今までにない攻撃に後退った。 『大和、この程度の攻撃に臆するな!』 「わ、分かってるよ…」 炎を受けても熱い訳じゃない。 だが、目の前に広がる炎に突っ込んでいくなんて普通の人間のやる事じゃない。 しかし、やらなきゃ取り付かれた人は救えない。 「うおおぉぉぉ!魂滅!」 黒い炎を突っ切って化け物を斬り倒す。 「くそぉぉぉっ!」 間に合わなかった…。 覚醒した悪しき魂に元の魂が耐えきれなかった。 松井博士の時と同じだ。 『そう、落ち込むな… いつ、どこに現れるか分からないんだ 間に合わない事もある』 ハニワンは当たり前のように話す。 「人の命だぞ! そんな簡単には割り切れないよ!」 僕がヒーローで本当に良かったのか? 疑問だけが残った。
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