生徒会

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生徒会

最近、思うんだ。 生徒会…入らなきゃ良かったって。 全部押し付けられて。 心が、折れそう。 私、渡里紗奈(わたりさな)。 県立(さだ)(はら)商業高校の2年生。 生徒会の…会計をやっている。 「渡里さん、ごめん! 今日も習い事があって帰らないといけないから…花壇の水やり、やっといて?」 「……はい。分かりました」 「ごめんね〜ありがとう!! じゃ、またね!!」 「…さようなら」 「はっはーマジでちょろい! カラオケ行こうや!!」 ………先輩、声が響いていますよ。 …本当、こんなのばかり。 生徒会の仕事の1つである、花壇の水やり。 朝と夕方の2回ほど水をやらなければならない。 メンバー9人でローテーションなのに。 みんな私に押し付けてきた。 「…別に良いけどさ…。お花、好きだし」 今日も私は、ジョウロを持って生徒会室から出る。 廊下の窓からは夕日が差し込んでいた。
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