瑠奈の日記

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********************* ×月×日 どこにでもいる普通の子として太陽と付き合いたい だから絶対に心臓のことは言わない でも、それには 嘘ばかりついて まわりの大切な人にも嘘をつかせて わがままで最低のわたし ********************* 瑠奈が教室に入ると、ずっと入り口を見ていたのか、すぐに太陽がやって来た。 「昨日、お母さん何か言ってた?」 「ううん、何も。お母さんが電話に出ちゃってごめんね」 「全然。オレの方こそ何度も電話してごめん」 「心配してくれてたって聞いたよ。ありがとう」 「あ……うん……あのさ……学校終わったらちょっと話あるんだけど、いい?」 「いいけど、今聞くよ?」 「あ、いや、ほら、もう授業始まるし」 「そっか。そうだね」 「席取ってるから、あっち一緒に座ろう」 「うん」 授業中、瑠奈は何度も太陽の視線を感じて、その度に太陽の方を見たけれど、瑠奈が見ると太陽はふいっと視線を逸らす。 (何だろう?) 真っ直ぐに前を向いて真剣な表情でいる太陽を見て、瑠奈は不思議に思った。 真面目に授業を聞いているようで、太陽のノートには何も書かれていなかった。 いつものように太陽と山里、そして瑠奈で食堂に行った。 カツカレーの山里と、焼き魚定食の太陽に対して、瑠奈は小さなサラダだけだった。 それを見た太陽と山里が心配そうに言った。 「吉高それだけ? どこか体調悪い?」 「そうだよ、吉高細いんだからダイエットとかいらないっしょ?」 「違うよ! 朝いつもより早起きして時間があったから、いっぱい食べちゃって、まだお腹が空いてなくて」 「そうなの?」 「うん。食パン2枚食べて、スクランブルエッグにヨーグルトとバナナも食べたのに、その後、まだ時間があったから、テレビ見ながらマフィンも食べちゃって……」 「それ食べ過ぎ」 「でしょう? やばいよね」
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