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×月×日
昨日はいつもより早くベッドに入った
薬も飲んだし、ずっと家で寝てた
でも、朝起きることができなかった
奈帆が家まで来てくれた
また太陽との約束の時間に遅れた
それなのに太陽は、しょうがないなーって感じで怒らない
「走ろう」と言って手を出してくれたけど、走れない
走ることはできない
嫌われるようなことを言って太陽と別れた
奈帆が偶然を装って太陽の様子を見に行ってくれて、電話をくれた
「別れるつもりなんて全然なさそう」
奈帆が教えてくれた
太陽と映画が見たかった
太陽にずっと嘘をついている
奈帆にもいっぱい嘘をつかせてる
全部わたしのせい
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太陽はずっと奈帆のことを変な女だと思っていた。
やたらと瑠奈の悪口を太陽に吹き込んできて、太陽と瑠奈を別れさせようとしているくせに、太陽のことが好きというわけでもなく、瑠奈の悪口を言いながらも、どこか悪いやつの匂いみたいなものがしなかった。
奈帆は、言いたくもない瑠奈の悪口を言っていただけだとわかったら、その態度の全てに納得がいった。
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