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♯5 特別クラス!
「それでは学力を発表しまぁすね、うほ!」
宇補先生はタモちゃんを指さして。
「タモちゃん、中学三年生レベル!」
みなから拍手が沸き起こった。
「タモちゃんすごい! いつ勉強してたの!」
デッドリィが驚嘆するが。
「あれえ? 勉強なんてしたことないんだけどなあー……?」
タモちゃんが少し困惑気味の照れ笑いをする。
次に宇補先生はデッドリィを指さして。
「デッドリィさん、中学三年生レベル!」
「良かった。年相応ってことよね!」
デッドリィがホッと胸を撫で下ろす。
宇補先生は半を指さして。
「半さん、中学三年生レベル!」
「なんでっ! 拙者、17歳なのに~~~。まあ、勉強したことないから学力あるほうが不思議ではあるんですが……」
半がガクリと項垂れる。
「もしかしたら創造主さんが義務教育レベルくらいは最初から身につけてくれているのかもしれませんね!」
鈴鹿が半を慰めた。
「クライネさん、中学三年生レベル!」
「わーい、みんなと同じだーっ!」
宇補先生の言葉に、クライネは両手を挙げて喜ぶが。
「クライネって歳いくつなの」
デッドリィたちは、凄いの?どうなの?と、よくわからない顔になる。
「さあ、ここからレベルがグンと上がりまぁす! 鈴鹿さん、大学生レベル!」
「さすがは鈴鹿、賢いな!」
「エターニャさんも、大学生レベルです!」
「エターニャさんがIQ高いって本当だった!」
タモちゃんたちは納得の表情だ。
「先生、エターニャも中学三年生のクラスでみんなと一緒に学びたいです」
「できればボクも飛び級しないでそうしたいです」
エターニャと鈴鹿が挙手をして発言すると。
宇補先生は微笑んで。
「そのことでお話がありまぁす。みなさんは学年が違っても、同じクラスで一緒に勉強することになりました、うほ!」
「おおっ」
「みなさんのような学生のレジスタンスだけを集めて、特別分校を創設することになったんです。これによって出撃するときもレジスタンスの身分を隠す必要もありませんし、出席日数を気にすることもありませんよ、うほ!」
「みんな一緒だね!」
クライネはみんなと勉強できるのが嬉しくって万々歳をしているが。
「鈴鹿ちゃんは別のクラスになってもかまわないの? 友達と離ればなれになっちゃうよ?」
デッドリィが気遣うと。
鈴鹿はがっくりと肩を落として。
「実はボク、マジカリストとの遠征続きで授業にあまりでられなくて……。そのせいで、友達いないんです」
項垂れた。
「ああっ……! あたしもさ、マジカリストやってたから友達ひとりもいなかったんだよねー! 仲間! 仲間!」
デッドリィが鈴鹿の丸まった背中をバシバシ叩く。
「それに伴って、ジョポンのレジスタンス支部に所属する学生たちも、このクラスに転校してくることになりました、うほ!」
「先生、どんな人たちですか!」
デッドリィの質問に。
「明日から来ますから、楽しみにしててくださいね! 今日は以上です。あ、授業で使うタブレットを貰ってから下校してください、うほ!」
宇補先生はにこやかに答えて。
タブレットをタモちゃんたちに手渡していったのだった。
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