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バタバタと足音を聞きながら、知歩は立ち上がる事もせず、目を閉じる。
知歩「(私は昔から肝心なところで抜けてたなぁ。皆はお茶目で可愛いって言ってくれてたけど、ビビりだし.....)
私はどうして、いつもこうなんだろう......」
走場灯はこんな感じなのだろうか。
知歩はそんな事を思いながら捕まるつもりでいた。
??「ならばその『いつも』を変えれば良い。これからな」
この声が聞こえるまでは。
男の声がした気がした。しかし、追いかけてくる男たちのものとは違う、若い声だった。
知歩が顔を上げると、手招きする手が見えた。
若い男性「早く此方に来るんだ」
小声で声をかける男に引かれるように、知歩は走り出していた。
??「隊長、逃げられますよ.......!どうするんですか!」
??「くっそ.......!俺はこのまま直進する!お前たちはあの少女をとらえっ?!」
隊長と呼ばれた大男が体勢を崩し転ぶ。
??「た、隊長?!」
心配で寄ってきた他の男達も全員。まるで何か見えない突起物によって躓いているように。
若い男性「上手くいったな。.......君、怪我はないか」
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