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大学の作曲家サークルで活躍で人目置かれる、中性的な陽。
大学一とも言われる美貌とカリスマ性を持ち合わせたまゆ。
そんな2人が一緒に歩いているのだから、「付き合っている」という噂があちこちで立っていた。
勿論、付き合っている訳ではない。
陽が作った音楽に惹かれたまゆが、ただついてきているだけ。
恋人ところが友達以下だと陽は考えている。
陽「あっ」
空を見上げて考えながら歩いていると、何かに躓いた。
小石かと思ったが、爪先に結構な痛みを感じた。
そのまま陽は、顔から転んでしまった。
まゆ「陽くん、大丈夫?すごい大きな石にぶつかったみたいだけど......」
まゆが心配そうに陽の瞳を見つめ、手を差し伸べてくる。
少し顔が紅潮しているまゆを見て、陽はすぐに目を逸らしてしまった。
陽「...........大丈夫、ありがとう」
陽はまゆの手を使わず、自力で起き上がった。
まゆ「それにしても......大きな石だね。林檎くらいの大きさはありそう」
それを見たまゆは陽が躓いた石を手に持った。
陽「石、というより、宝石みたい......」
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