第5話

2/5
前へ
/91ページ
次へ
大学の作曲家サークルで活躍で人目置かれる、中性的な陽。 大学一とも言われる美貌とカリスマ性を持ち合わせたまゆ。 そんな2人が一緒に歩いているのだから、「付き合っている」という噂があちこちで立っていた。 勿論、付き合っている訳ではない。 陽が作った音楽に惹かれたまゆが、ただついてきているだけ。 恋人ところが友達以下だと陽は考えている。 陽「あっ」 空を見上げて考えながら歩いていると、何かに躓いた。 小石かと思ったが、爪先に結構な痛みを感じた。 そのまま陽は、顔から転んでしまった。 まゆ「陽くん、大丈夫?すごい大きな石にぶつかったみたいだけど......」 まゆが心配そうに陽の瞳を見つめ、手を差し伸べてくる。 少し顔が紅潮しているまゆを見て、陽はすぐに目を逸らしてしまった。 陽「...........大丈夫、ありがとう」 陽はまゆの手を使わず、自力で起き上がった。 まゆ「それにしても......大きな石だね。林檎くらいの大きさはありそう」 それを見たまゆは陽が躓いた石を手に持った。 陽「石、というより、宝石みたい......」
/91ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加