第5話

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陽はまゆから石を貰うと、太陽に照らしてみた。 日光を反射し、キラキラと光る様は、本当に宝石のようだった。 陽「綺麗......」 まゆ「誰が落としたのかな。この大きさだから、気づきそうだけど」 キラキラに光る石に見とれている陽を横目に、まゆは陽に言う。 陽「落し物として届け、.............っ?!」 陽が言いかけた時、突然、石が輝きだした。 まゆ「きゃっ......」 まゆも眩しさに目を閉じる。 目の前が暗闇になった事を確認し、2人が再び、目を開けると___。 未だ、騒がしさの種類は違う。大学受けていた噂や妬みといった声ではない。 ただ、純粋に、今を生き楽しもうという声だった。 陽「っ........」 陽にはその感覚に憶えはなかった。 陽は親にずっと期待されてこなかった。 陽はずっと独りで__。 まゆ「......ん、陽くん!」 陽「........っ、あ」 まゆに呼ばれ、陽は我に返る。 陽「(今、そんな事を思い出してる場合じゃない......)」 ふと、陽は自身の右手を見てみた。
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