3人が本棚に入れています
本棚に追加
陽はまゆから石を貰うと、太陽に照らしてみた。
日光を反射し、キラキラと光る様は、本当に宝石のようだった。
陽「綺麗......」
まゆ「誰が落としたのかな。この大きさだから、気づきそうだけど」
キラキラに光る石に見とれている陽を横目に、まゆは陽に言う。
陽「落し物として届け、.............っ?!」
陽が言いかけた時、突然、石が輝きだした。
まゆ「きゃっ......」
まゆも眩しさに目を閉じる。
目の前が暗闇になった事を確認し、2人が再び、目を開けると___。
未だ、騒がしさの種類は違う。大学受けていた噂や妬みといった声ではない。
ただ、純粋に、今を生き楽しもうという声だった。
陽「っ........」
陽にはその感覚に憶えはなかった。
陽は親にずっと期待されてこなかった。
陽はずっと独りで__。
まゆ「......ん、陽くん!」
陽「........っ、あ」
まゆに呼ばれ、陽は我に返る。
陽「(今、そんな事を思い出してる場合じゃない......)」
ふと、陽は自身の右手を見てみた。
最初のコメントを投稿しよう!