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そうだ!俺はレッドだ。よりにもよって。レッドといえば、ヒーローのリーダーじゃないか。俺は頭を抱えた。
……仕方がない。
『……ブルーは、バケモンの意識を引いてくれ!……グリーンは、近くにあるもので反撃!……あとは、各自で考えてくれ!』
もう思いつかなかった。グリーンとピンクには悪いが、自分で考えて動いてもらおう。俺だって、戦い経験のない中、必死なのだ。先輩なんだから、それくらい自分で考えてもらいたい。
さて、俺も応戦だ。指揮を取るフリをしながら、他メンバーの背後に隠れ、必死に屋台で使われていたと思われるものを投げ続けた。
あと、背後から他メンバーの動きを、ひたすら観察した。先輩様の動きを観察して適当に真似ておけば間違いはないだろう。と思っていたのだが…
異変に気がついてしまったのだ。
とにかく、他メンバーの動きがぎこちない。いや、ぎこちない、なんてもんじゃない。とろい。とにかくとろいのだ。
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