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幼い頃の私は、同じ歳の子たちよりも小柄で痩せていた。頭の回転と食事のスピードが天才的に遅く、気の利く賢い子ではなかった。
そんな私にもひとつだけ自慢できるものがあった。
それが運動神経。
幼稚園のマット運動、跳び箱、鉄棒。体を動かすものは難なくクリアすることができた。
その中でも一番の自慢は足の速さだった。
ある日、町民体育祭の「幼稚園対抗リレー」というものに、うちの幼稚園も出場することになった。いくつかの幼稚園が集まって競うのだという。
そうなると選りすぐりの園児を選ばなければならない。それは年長さんから短距離走で決めることになった。
選ばれるのは、男の子2人、女の子2人の計4人。
私は、女の子の中でもぶっちぎりの早さを見せつけ見事選ばれた。
私以外の3人は、はるかに体が大きかった。この集合写真を見れば一目瞭然だ。
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