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ピカーーーーっ!
カンノーンは目から……ではなく、全身からありがたい菩薩の光を放った。その光はまるで太陽のように眩しく、周囲の空間を一瞬で照らし出した。
「あぁああぁっ! 目がっ! 目がぁっ!」
カンノーンのありがたい光に耐えられず、エドは両目を手で覆った。
「よし! アームはともかく、このまま動かせそうだ」
ミゲルが操作盤のキーを素早く叩くと、カンノーンに繋がる数多のコードが次々と外れていった。
「いくぞ! カンノーン!」
ミゲルは適当なレバーを引き、フットペダルを踏み込むと、カンノーンは大きな一歩を踏み出した。その動きは重々しく、地面が揺れるほどの力強さを感じさせた。
そして……
ズーーーーーーーーー……ッン!
カンノーンは前方に倒れた。巨大な機体が地面に激突し、周囲に土埃が舞い上がる。
「あ……」
エドは声を漏らし、うつ伏せで倒れたカンノーンを、ただボーゼンと眺めていた。
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