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腐敗が真実を抱いて(2)
ロジーナ「????」
ヴェースネス「いやいや、こっちのはなしー。けりーけりー、じゃあ……アイツのところに一緒に行く?なでなで〜〜そこでもらえるよ〜うっふふふ〜」
ロジーナ「は、はい。連れて行ってください。実いうと、前からほしかったんです!」
「はーい。わかったよ〜。んーーなでなで。……いや〜〜ホント、よーく考えられてる、いい制度だわ。むかし考え出したヤツ、頭いいわぁ。…安心しなさーい、今すぐに影響はないわ、うっふふふふ〜〜」
女から使い魔を返された娘は頭を下げた。
「は、はい……あの、すみません。……いま会ったばかりなのに……」
女は笑顔のままだった。
「い〜の、い〜の。……うふふふふふ〜〜私が乗ってきた馬車はこっちね〜」
女と娘は歩き出した。
ロジーナ「えっと……で、ぷらび、てぃって……いうんですか?魔導書をくれる人は…」
ヴェースネス「そう。……あのやろう、横領しまくりで、性格的にクズなんだけどー…アイツ、若い娘さん大好きだからさ……ロジーナちゃんに会うと鼻の下を伸ばして、うふふふっ…喜ぶよ〜〜」
ロジーナ「……べえすねすさんの知り合いなんですか?」
ヴェースネス「ん〜〜〜そうねーー。知り合いっちゃ、知り合いねぇーー。…あいつ、目障りだから〜、そのうちに失脚させたろーかって思ってるの〜」
ロジーナ「しっきゃくさせたろーか??んーっと……まどう、しんさ、かん?って、なんですか?はじめて聞いた…」
ヴェースネス「そっか。…うん。知らないひとはけっこういるわ。知能指数を低く抑えるために愚民には重要なことは秘密にしてるからね。……国が定めた方法、国にとって都合のいいやり方で魔法を教えていないところってあるのよ〜。で……誰かがそれを見つけたとするでしょ〜。すると〜ご丁寧にも私たちに連絡してくる。…やっぱり、みんな永遠のバカだからさ、自分はいいことしてるんだって信じてね〜。…それから、その現場に私のような者が行って、魔法の教師となっている者がどんなふうに弟子へ教えているのかを調査して、というか……一方的にこれは罪あり、違法なんだって決めつけてやるの…」
ロジーナ「へーーー」
ヴェースネス「で……それらしいこと言って、いちゃもんをつけて、逆らうと、どーなるかわかってんのかって脅して、集会の解散・魔法の使用と教授の中止を命じるのが、魔道審査官の役割…こうやって〜人々の目覚めの芽が大きくなる前に摘み取るの〜」
ロジーナ「……ふーーん。すごいなぁ……」
ヴェースネス「そう?ありがとー……うふふふふ〜〜おバカな民を操るのって、ラクなもんよねぇ〜〜」
ロジーナ「??おばか??……そーか、そういう人もいるのか……」
ヴェースネス「そうそう……権力は腐敗するものなのよ〜〜。あ、ほら、どこをどーやったらあーなるのかって感じの、あの立派な馬車ね〜」
ロジーナ「おおおぉぉ、か、かっこいい!!」
ヴェースネス「でしょ〜〜うっふっふっふっふっふっふっ…さぁ、乗って乗ってぇ〜」
専用の馬車まで、二人はたどり着いた。
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