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◆課題4_駅「初めての新宿駅」
人 物
林虎太郎(19)大学1年生
金沢志保(19)大学1年生
駅員
○大学内のラウンジ・中
席に金沢志保(19)がスマホを見ながら座っていると、寝ぐせ姿の林虎太郎(19)が小走りで向かってくる。
志保「あ、コタロー。また寝坊?」
林「またやっちゃったよ……。サークル、どうだった?」
志保「日曜日、十時に新宿駅集合だって」
林「新宿!大都会じゃん。行くの初だわ」
志保「私も!一緒に行こ。寝坊しないでよね」
林「おっけ!次は大丈夫だから!」
〇新宿駅のホーム(朝)
林と志保は人混みの中案内表示板を見ながらウロウロと歩き回る。
志保「人多すぎ!しかも今どこにいんのかよくわかんないし」
林「待ち合わせ場所って、新宿駅のどこだったっけ?」
志保「今、確認するから待ってて……あれ?」
志保はバッグの中と服のポケットの中を探した後、顔を青ざめた。
志保「うそ!スマホ忘れた……!」
林「なーにやってんだよ。俺が代わりに……ん?あれ?」
林も志保と同様にバッグの中と服のポケットの中を探した後、顔を青ざめた。
林「やべ、俺も忘れた!」
志保「なにやってんのもう!」
林「お互いさまだって!……もしかして、俺達、詰んだ……?」
林と志保は二人で顔を見合わせて顔を半笑いで硬直させる。
志保「な、なんとかなるって!とりあえず駅員さんに地図貰って、待ち合わせっぽい場所に行ってみようよ!」
林「お、おう、そうだな。そうしよう!」
〇新宿駅西口改札・中(朝)
林と志保は改札付近にいた駅員を見つけると、小走りで駆け寄った。
志保「あのう、すみません。駅の中の地図って、ありますか?」
駅員「はい、ございますよ。こちらをどうぞ」
志保「ありがとうございます!」
駅員から駅構内の地図を貰い広げると、林と志保は目を見開いて凝視する。
林「……何が何だかわからねえや」
志保「ここ、本当に駅?なんでこんなに改札があるわけ?迷路じゃん!」
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